Project/Area Number |
11127217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
青木 正治 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (80290849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今里 純 エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (40107686)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | CeF3 / α / γ比 / 発行時間スペクトル / シングル光電子法 / 粒子弁別 |
Research Abstract |
CeF3における中性子/光子弁別の可能性を判断するために、まず、中性子に変わってα線(^<241>Am)を用いてその発行時間スペクトルを測定した。CeF3からのシンチレーション光のうち減衰時間定数の小さい成分を精度良く測定するためにシングル光電子法を採用したが、この方法では粒子がCeF3へ入射した時間を決めるためのトリガー用及びCeF3からのシンチレーション光を平均光子数1以下で測定するための測定用の2種類の信号を必要とする。従来は、2本の放射線を同時に出す特殊な線源を用いるなどしていたが、本研究では単一のCeF3サンプル結晶へトリガー用及び測定用の2本の光電子像倍管を同時にマウントする実験手法を採用した。これにより、使用できる線源の種類に制限がなくなり、実験の自由度と信頼性が大幅に向上した。実際に測定した線種はγ線(^<22>Na)、α線(^<241>Am)、及び中性子(^<252>Cf)である。その内、^<252>Cfからの中性子はγ線のバックグランドを十分除去することが出来ないために、残念ながら信頼できる結果を得ることは出来なかった。しかしγ線とα線の測定では、CeF3の発行時間スペクトルにおける短時間成分と長時間成分の発光量の比がα線で励起した場合にはγ線の時の約4倍になることがハッキリと確認された。従って、CeF3においても粒子弁別を行うことは原理的に可能であると結論できた。また、α線とγ線での発光強度の比は(α/γ比)は0.13であった。何種類課のCeF3サンプルで測定を繰り返した結果、短時間成分と長時間成分の発行量比はCeF3サンプルの品質に依存することも判明した。さらに、CeF3からのシンチレーション光を光学フィルターで分光して測定を繰り返した結果、320nm以下の波長が重要であることも示唆された。 本研究の結果は京都大学・理学部・M2の中村奈津子氏の修士論文としてより詳しくまとめられている。 中性子での測定に関しては近日中にD-T反応を用いて生成する14MeVの中性子を用いた実験を大阪大学で行う予定である。
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