シアノバクテリア信号伝達タンパク質の分子アーキテクチャー
Project/Area Number |
11132208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大森 正之 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (80013580)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ラン藻 / アデニル酸シクラーゼ / cAMP / CRP / DNA結合能 |
Research Abstract |
ラン藻からの遺伝子の単離に関しては、これまでに10種類のアデニル酸シクラーゼの遺伝子の単離に成功し、そのシークエンスを決定した。ラン藻のcyaの触媒領域は大腸菌などのcyaのそれとは構造が全く異なっており、むしろヒトやウシなどのほ乳類と強い相同性を示した。それら遺伝子の塩基配列から推定される酵素タンパク質の一次構造はその触媒領域において互いに良く似ており、ラン藻のcyaは大きな遺伝子ファミリーを形づくっていることが明らかとなった。酵素の触媒領域はC-末端側にあり、そこからN-末端側に向けてそれぞれのCyaは特徴的な構造を持つ。その中の一つcyaCを破壊したとところ、赤色光や近赤外光などに対する細胞内光信号の応答がみられなくなった。cyaCは光信号の伝達に関与していることが示された。このcyaCはバクテリアの2成分制御系のタンパク質をコードしていた。 cAMP結合タンパク質の遺伝子の単離に関しては、はじめ候補として選んだ80個の遺伝子のDNAシーケンスと大腸菌CRPとの相同性を指標に絞り込み、3個の遺伝子にたどりついた。それぞれの遺伝子を大腸菌で大量発現させ、得られたタンパク質を精製し、cAMPとの結合を平衡透析法により測定した。その結果、sycrp 1はcAMPとの結合定数が3μmolarであること、タンパク質2分子に1分子のcAMPが結合することが明らかになった。このような結果からSycrp1がラン藻のCRPであると結論した。さらに、大腸菌のCRP結合DNA保存配列に対する結合をゲルシフト法により検討したところ、Sycrp1はDNA結合能を持つことが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)