Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Research Abstract |
高度好塩性古細菌Haloarcula japonicaのバクテリオロドプシン(bR)様タンパク質遺伝子のPCR増幅と,そのPCR産物をプローブとして染色体からのクローニングを行った.類縁菌bR様タンパク質のアミノ酸配列に基づくコンセンサスPCRにより,本菌bR様タンパク質遺伝子を増幅した.さらに,このPCR産物をプローブとして用いることにより,bR様タンパク質遺伝子の染色体からのクローニングに成功した.染色体よりクローニングしたH.japonica bR様タンパク質遺伝子は750塩基からなるオープンリーディングフレームを含んでおり,250アミノ酸をコードしていた.遺伝子から類推されるアミノ酸配列を類縁菌bR様タンパク質と比較したところ,とりわけクルックスロドプシン(cR)と高い相同性を有しており,本菌bR様タンパク質はcRファミリーに属することが明らかとなった.cR遺伝子のH.japonicaにおける発現を試みた.強力なH.japonica細胞表層糖タンパク質遺伝子のプロモーターを用いることにより,高レベルの発現が達成された.H.japoniocaが生産した組換え型cRタンパク質の物理化学的性質検討により,cRはbRと類似のフォトサイクルを有していることが明らかとなった.H.japonicaの染色体上にコードされるcR遺伝子の発現とその制御様式を調べた.RT-PCRによりcRmRNAが確認され,cR遺伝子のプロモーターがH.japonica内で実際に機能していることがわかった.また,ノーザンハイブリダイゼーション解析により,cR遺伝子の転写は,低酸素分圧下あるいは光照射下において誘導されることが明らかとなった.
|