β-グリカンを認識・結合する領域を利用した蛋白質二次元集積化法の開発研究
Project/Area Number |
11132218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
森川 康 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (50239638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野川 優洋 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (10283037)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | セルロース結合領域 / キシラン結合領域 / トリコデルマ・リーセイ / 蛋白質工学 / セルラーゼ / α-L-アラビノフラノシダーゼ / キメラ体遺伝子 / エンドグルカナーゼIII |
Research Abstract |
本研究の目的はセルラーゼ等のβ-グリカン結合領域を蛋白質工学的に改変して、β-グリカンとの結合を自由自在に制御することであり、これによってバイオ素子やバイオセンサーあるいはバイオターゲッティング素子に利用するための知見を得ることである。 糸状菌T.reeseiセルラーゼで唯一セルロース結合領域(CBD)を有しないEG IIIのN末端にセロビオハイドロラーゼI(CBH I)のCBDを、またC末端にCBH IIのCBDを、リンカーとともに結合させた2種のキメラ体遺伝子を構築し、S.pombeで発現させたが、いずれもCMCを基質としたエンド型活性のある形で分泌発現された。これらを精製し、結晶セルロースヘの結合を確認後、各種基質に対する相対活性を測定したところ、特にCBH IのCBDをC末端に結合させたキメラEG IIIのBMCCに対する活性が大幅に上昇した。現在、これらの結果の動力学的な解析を行うとともに、native EG IIIが協奏作用を示すCBHの共存下での結晶セルロース分解能力などを測定することによって、CBDの特性(セルロースの認識・結合能)を評価している。 T.reesei由来の全長53kDaのα-L-アラビノフラノシダーゼ(AF53)のC末端約18kDaが欠けた35kDaの短縮型酵素(AF35)は、低分子の合成基質には活性を示すにも拘わらず、高分子キシランに対する活性がなく、かつキシランに対する結合能も欠けており、C末端約18kDa部分にこれまでに報告のない新規なXBDが含まれていることが明らかになった。つぎに、AF53遺伝子をS.pombeで発現させた(27μg/m1)。現在、18kDa部分のC末端側をどこまで短縮すればキシラン結合能力が喪失されるかを検討している。今後、XBD単独で機能することを確認するとともに、N末端側を短縮させた変異体のキシラン結合能を検討することにより、XBDとしての最小領域を確定させる予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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