細胞外マトリックスを標的とした新しいバイオターゲティング技術の開発とその応用
Project/Area Number |
11132244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
李 紹良 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (40252720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関口 清俊 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (50187845)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 細胞外マトリックス / 自己組織化 / ラミニン / 基底膜 / 組織工学 |
Research Abstract |
様々な生理活性蛋白質を基底膜へターゲティングし、その機能改変を通じて上皮・内皮細胞の形質発現を制御するため、ラミニンγ1鎖第3ドメインが同じ基底膜の構成分子であるニドゲンと強く結合する性質を利用した新しいターゲティング方法の開発を行った。まず、ミニフィブロネクチンを利用したラミニンγ1鎖第3ドメイン(γ1III)の発現ベクターpMTX-mFN-γ1IIIを構築し、CHO細胞に導入して、発現を試みた。ミニフィブロネクチンに対する抗体を用いて、^<35>S-Metで標識した培養上清より、免疫沈降法で融合蛋白質の発現を確認した。さらに、ゼラチン-カラムを用いて培養上清より精製した発現産物mFN-γ1IIIがEHS tumorから精製したニドゲンと結合することをELISA法で確認した。この結果は、ラミニンγ1鎖第3ドメインが基底膜へのターゲティングに利用できることを示唆している。 不死化したラット肺胞上皮細胞T2と間充織細胞を共培養すると、両者の間に基底膜様な構造体が形成されることが知られている。この培養法を用いて、GFP(green fluorencent protein)をモデル蛋白質としてγ1IIIドメインとの融合蛋白質を作製し、γ1IIIドメインによって生理活性蛋白質が基底膜へ選択的に取り込まれるかどうかを検討した。上記の融合蛋白質発現ベクターpγ1III-GFPを構築し、肺胞上皮細胞T2に導入した。顕微鏡を用いて蛍光を出す細胞をコローン化した。GFPに対する抗体を用いて^<35>S-Metで標識した培養細胞より、免疫沈降法で融合蛋白質の発現を確認した。また、培養上清の蛍光を測定することにより、融合蛋白質が少ないながら細胞外へ分泌されたことが分かった。今後、上記の培養系を用いてGFP融合蛋白質が基底膜へ取り込まれることを確認し次第、血管内皮細胞増殖抑制因子endostatin及び血管内皮細胞増殖因子VEGF(vascular endothelial growth factor)とγ1IIIドメインとの融合蛋白質を作成し、基底膜へのターゲティングによる生体外での血管内皮細胞の増殖の制御について検討する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)