Project/Area Number |
11133230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大須賀 篤弘 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80127886)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ポルフィリン / 水素結合 / 電子移動 / 配位制御 / 励起エネルギー移動 |
Research Abstract |
1,水素結合サイトを持つ亜鉛ポルフィリンドナーとジイミドアクセプターは,ベンゼン中で1:1の錯体を生成し,亜鉛ポルフィリンの励起一重項から,電子移動を行うことがわかった。時間分解過渡吸収スペクトルにより,イオン対状態の生成・減衰が直接観測され、ほぼ同じ距離と自由エネルギー変化を持つ共有結合型モデルと比較して,電荷分離速度はほぼ同じであり、一方,イオン対状態の寿命は共有結合型モデルと比較して非常に短く、電荷再結合が大きく加速されていることが分かった中央の水素を重水素に置換した場合,電荷分離過程と電荷再結合過程ともに,同位体効果が1.4であり,いずれの電子移動でもプロトンのトンネリングが重要な役割を果たしていることが示唆された。 2,ボロン酸エステルで架橋した亜鉛ポルフィリン-ジイミド結合モデルにおいて,亜鉛ポルフィリンの励起一重項からジイミドへの電子移動が、DMFやピリジン、トリエチルアミンなどの高ドナー性溶媒中では電荷分離が抑制されることがわかった。また一当量のフッ化物イオン(F-)を添加するとフッ化物イオンがホウ素原子上に配位し、電荷分離が完全に抑制されることが分かった。これはF-の配位によりボロン酸エステル型スペーサーの電子状態が大きく変化し、その結果スペーサーを介したドナー-アクセプター間の電子交換相互作用が低下するためと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)