Project/Area Number |
11133235
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長尾 秀実 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30291892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 兆 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80029537)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 電子移動系 / エキシトン / 有機超伝導 / エキシトン機構超伝導 / 有機強磁性 / 強磁性金属相 / ホールドープ / 三重項超伝導 |
Research Abstract |
本年度の研究成果は二つに大別され、(1)電子移動を伴う高分子モデル化合物における有機超伝導発現の可能性、(2)高分子モデル化合物における磁性発現に関する理論的研究:有機強磁性金属の可能性についての理論的見解を得た。 (1)電子移動を伴う有機超伝導発現の可能性 一次元伝導体としてポリアセンを考え、その伝導体と側鎖間に電子移動があるモデル系でのエキシトン機構による超伝導可能性を理論的に考察した。CDWまたはSDWに転移する擬一次元系有機高分子に電子移動を伴う側鎖を持つ系では、そのtransferエネルギーが小さい領域ではCDWまたはSDWへの転移温度が低くなる。このような電子移動系ではエキシトン機構超伝導の可能性は否定できない。 (2)有機強磁性金属の可能性 ニトロニルニトロキシドとTTFを含むTTF-NN(2-5)は有機強磁性体となる。O-N-C-N-Oの共鳴構造とラジカル部分の磁性発現のための役割について調べるために、モデル分子についての量子化学計算を行った。次に、理論計算により強磁性を示すと予測されている高分子モデル化合物について、グリーン関数法を用いて相図を決定し、ホールドープによる磁気的秩序への影響や伝導性および超伝導発現等の物性予測を行った。ホールドープ前では強磁性絶縁体を示す強磁性有機高分子にホールドープした場合、強磁性的SDWになった。ホール濃度による物性発現は現在計算中であるが、多様な相転移を示すと期待される。また、三重項超伝導発現のためには擬一次元、二次元有機強磁性高分子等を考える必要があり、現在、分子設計、理論計算中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)