Project/Area Number |
11133243
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
戸田 芙三夫 岡山理科大学, 理学部, 教授 (50036232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 耕一 愛媛大学, 工学部, 助教授 (10116949)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 結晶中の環化反応 / ベンゾジシクロブタジエン / 最も長い炭素-炭素結合を含むベンゼン環 / アニユレン / ケクレ構造式 / 引き伸ばされたベンゼン環 |
Research Abstract |
先ず、エチニル基の置換したジアレン誘導体(A)の結晶を加熱すると、結晶内での熱環化反応が起こってベンゾジシクロブタジエン誘導体(B)が生成した。この固相熱環化反応は、無色のAの結晶が緑色のBの結晶へ変換するものであり、2時間の加熱で完全に反応が終了した。結晶内で立体的に大きい置換基の回転を伴う反応が容易に起こることが判明した。 生成したBの結晶のX線構造解析は困難を極めたが、低温での解析でBの分子構造が解明できた。その結果、四員環が縮合したベンゼン環の炭素-炭素結合が1.54Åと極めて長いことが判明した。この長さは一重結合の長さと同じであり、Bは最も長い炭素-炭素結合のベンゼンから形成されていることになる。それでは、Bはどのような構造式で書き表すことができるであろうか。どのようなケクレ構造式を書いても、反芳香族性のシクロブタジエン環が含まれることになり不適当である。特にBのベンゼン環に炭素-炭素一重結合を書き込もうとすると、シクロブタジエン環を含むアニユレンになる。もしアニユレン構造が正しいとすると、炭素数0個の2本の橋のかかった新規なアニユレンができあがる。しかし、ベンゼンの35kcal/molほどの共鳴エネルギーを失ってまでして、アニユレン構造を取るものであろうか。 最終的に、理論計算によって最も適当と考えられる構造を導き出した。それによって、長く引き伸ばされたベンゼン環にシクロブテン環が2個対称に縮合した誘導体が最も適当な構造であるとの結論に達した。この構造の確証を得るため、来年度はBの反応を詳細に検討する。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)