Project/Area Number |
11133244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
新名主 輝男 九州大学, 有機化学基礎研究センター, 助教授 (90037292)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | シクロファン / 電荷移動錯体 / 電荷移動相互作用 / 電気伝導体 / 光化学反応 / かご型化合物 / πアレーン錯体 / プリズマン |
Research Abstract |
(1)TCNQよりも強いアクセプターであるTCNQ-F_4と多架橋[3_n]シクロファン(n=3-6)との一連の電荷移動(CT)錯体の結晶構造解析および伝導度測定を行い、(1)TCNQ-F_4CT錯体の伝導度は対応するTCNQ錯体よりも約10^3〜10^4倍高く、特に[3_3](1,3,5)シクロファン-TCNQ-F_4(1:1)錯体は半導体程度の伝導性を示す。(2)[3]スーパーファン-TCNQ-F_4(1:1)錯体の結晶構造解析を行い、シクロファンは結晶中で最安定なC_<6h>構造を取っている事を明らかにした。 (2)シクロファンと金属を交互に配置させた混合原子価状態のポリマーは、電子が非局在化して伝導性の発現が期待される。このようなポリマーのサブユニットとして[3_4](1,2,4,5)シクロファンを配位子とするRu(II)Ru(II)二核錯体を合成し、化学的2電子還元によりRu(0)Ru(II)混合原子価錯体を橙色結晶として得た。現在、詳細な構造解析と物性の測定を行っている。 (3)2個のベンゼン環が接近した位置で完全重なり型に固定されている多架橋[3_n]シクロファン類(n=3-6)の光によるヘキサプリズマン誘導体への変換を目指し、まず、[3_3](1,3,5)シクロファンを用いて反応条件の検討を行い、この化合物は含水CH_2CL_2中低圧水銀灯照射によりビスホモペンタプリズマン骨格を持つアルコールとオレフィンアルコールを与える事が分かった。一方、[3_4]シクロファン類は同条件下で2個の水酸基を持つ新奇なかご型化合物に変換する。基本骨格は二個のシクロヘキサン環を直接つないだ構造を有している。現在の所、反応中間体としてまずヘキサプリズマン誘導体が生成し、プロトン化が起こり生成したカルボカチオン種が次第に安定なカチオン種に変化して最終的に水酸基で補足されたものと考えている。実際に、[3_3](1,3,5)シクロファンの光反応はMeOH/2NHCl(17:1v/v)中で進行し、含水CH_2Cl_2中と類似の生成物を与えた。現在、反応機構の詳細とヘキサプリズマン誘導体を安定化させる試みを行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)
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[Publications] Chultack Lim: "Photolysis of[3_4](1,2,3,5)Cyclophane : Formation of a Pentacycl[6.3.1.1^<6,10,>,_-0^<3,7>,0^<4,10>]dodecane Skeleton, which Has Abnormally Elongated C-C bonds"Tetrahedron Lett.. 40. 6781-6784 (1999)
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