非局在型新規安定開殻有機分子の開発とそのスピン整列挙動
Project/Area Number |
11133253
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
三浦 洋三 大阪市立大学, 工学部, 教授 (50047312)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 分子磁性体 / 安定ラジカル / 磁化率 / 交換相互作用 / X線結晶構造解析 / 不対電子密度 / ESR / SQUID |
Research Abstract |
10種のピリジル基を含むチオアミニルラジカル、N-(2-ピリジルチオ)-4-置換-2、6-ジアリルフェニルアミニルおよびN-(4-ピリジルチオ)-4-置換-2,6-ジアリルフェニルアミニルを合成し単離した。ラジカル純度はいずれも95%で以上であった。3種のラジカルについてX線結晶構造解析に成功した。SQUIDを用いてこれらラジカルの磁化率を1.8-300Kの温度範囲で測定した結果、1種のラジカルで強磁性的相互作用が見出され、1次元Heisenbergモデルで解析した結果、2J/k_BB=40.2Kと決定された。この値は有機ラジカルとしては非常に大きい。また、この強磁性的相互作用はこのラジカルのX線結晶構造解析結果でよく説明することができた。一方、他のラジカルは反強磁性的な相互作用を示した。5種のラジカルについて1次元交互鎖モデルで解析した結果、、2J/k_BB=-15.3K(α=0.87),-65.2K(0.88),-39.2K(0.27),-95.8K(0.60)、-150.6K(0.80)と決定された。また、Curie-Weiss則で解析されたラジカルについては、θ=-0.91Kとなった。 これらのラジカルを配位子とするMn(II)(hfac)_2やCu(II)(hfac)_2錯体の合成を試みた結果、2種のラジカルで錯体形成が認められ、単離することができた。元素分析により、錯体組成はラジカル : 金属=2 : 1であることが示された。磁化挙動をSQUIDにより測定した結果、マンガン錯体でMetalとラジカル間で反強磁性的相互作用が、また、銅錯体でMetalとラジカル間に強磁性的作相互作用が働いていることが見出された。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)