Project/Area Number |
11133264
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
民秋 均 立命館大学, 理工学部, 教授 (00192641)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | クロロフィル / トリフルオリメチル基 / エネルギー移動 / 電子移動 / 自己会合 / 太陽電池 |
Research Abstract |
天然産のクロロフィル類を原料として、この比較的安定なクロリン骨格を保持しつつ周辺部位を有機化学的に修飾(官能基変換)することで、発展性のある多彩な構造を持つ拡張共役電子系の開発を行うことを目的とし、この目的を達成するために、本年度はクロロフィル類縁体の新規単量体と会合体の物性の検討も行った。具体的な研究成果は以下の通りである。 ラン藻の一種であるスピルリナからクロロフィル-aを単離抽出し、これらを出発原料として、クロロフィル類縁体の合成を行った。この原料のクロリン骨格のメソ位に、ハロゲン基やトリフルオロメチル基を位置選択的に導入した。この新規化合物は無置換体に比して、分光学的挙動がことなり、自己集積能にも差が見られた。 合成アンテナ系と同様に、合成クロロフィル類の自己会合体が、光収穫とエネルギー供与体として機能していることが、可視吸収/蛍光発光/蛍光励起スペクトルから判明し、エネルギー移動媒体として優れていることが示された。 このような自己会合体を、カーボンペースト電極上に修飾し、支持電解質水溶液中で電極に光照射すると、カソード電流が観測され、色素皮膜型湿式太陽電池が調整できた。光応答のアクションスペクトルから、自己会合体から酸素への光電子移動反応によってカソード光電流を生じていることが判明した。クロロフィル単量体をカーボンペースト電極に修飾したものより、自己会合体を用いた場合の方が、大きな光電流が観測され、合成クロロフィル類の自己会合体が、(天然では見られない)電子移動媒体としても優れていることが示された。
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