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¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
サッカーボール型炭素分子のC_<60>は,共に三重に縮重した極めて低い最低空軌道[π-LUMO(t_<1u>,-2.95 eV)]とnext π-LUMO(t_<1g>,-2.26 eV)の計6軌道の相互作用により,不対電子やπ電子をもつ分子を正八面体型に配位させることが可能となる。従って,例えば,C_<60>/γ-シクロデキストリン(1対2型)水溶性錯体(γ-Cyclodextrin-Bicapped C_<60>)のように2分子のγ-シクロデキストリン(γ-CyD)が向かい合うことによって生じるベルト位[16×2個の第二級水酸基が存在する(配座数4)]を水中に,上下2つのアピカル位(配位数2)を疎水性空間に保つことができれば,配位しにくい分子(例えば,窒素)でも疎水場ではC_<60>に配位可能となり,さらに配位活性化により種々の人工酵素的化学反応が効率的に起こることが期待される。我々は,この化学の新展開,すなわち,γ-Cyclodextrin-Bicapped C_<60>錯体の特異な新機能の発現誘導に大変興味を持ち,平成10,11年度の2年間に渡って鋭意検討したところ,本化学を展開する極めて重要かつ注目に値する以下の標題の研究を完成させることに成功した。 1.極めて純粋なγ-Cyclodextrin-Bicapped C_<60>およびγ-Cyclodextrin-Monocapped C_<60>型超分子錯体の経済的多量合成法の確立 2.γ-Cyclodextrin-Bicapped C_<60>型超分子錯体の分子構造の解明 3.γ-Cyclodextrin-Bicapped C_<60>型超分子錯体の触媒活性中心_<60>への電気化学および化学的手法による高効率的かつ連続的電子移動(電子供給)によるγ-Cyclodextrin-Bicapped C_<60>アニオン発生の確率と超分子触媒機能への応用 以上
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