Project/Area Number |
11135213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田中 信夫 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40126876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木塚 徳志 名古屋大学, 難処理人工物研究センター, 講師 (10234303)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 水素吸蔵 / プロチウム / 動的高分解能電子顕微鏡法 / パラジウム / LaNi_5 / クラスターの自動振動 |
Research Abstract |
平成11年度の研究では、このパラジウムクラスターへの水素吸蔵過程を数十ミリセカンドの時間分解能で原子直視観察し^<1)>研究した。また近年水素吸蔵材料として期待の大きいLaNi_5微結晶への吸蔵過程も直接観察することに成功した。このような観察は、水素暴露時に、1-2nmサイズの微結晶中でのプロチウム生成過程のメカニズムを原子レベルで明らかにできるばかりでなく、水素吸蔵に伴う薄膜、微結晶の表面および全体の構造変化を1コマ1コマずつとらえられることを意味し、今後ナノ材料を水素吸蔵体として用いるための重要な知見を与えた。成果をまとめると、 (1)水素を導入しながら金属および金属間化合物のクラスターの構造変化を高分解能観察できる電子顕微鏡装置を完成させたこと。 (2)Pd/MgO,LaNi_5の試料を用いて10^<-5>torr程度の水素を導入しながら2-5nmのサイズのクラスターの表面、内部、クラスター全体の変化を原子レベルでかつ実空間観察で記録したデータを世界で初めて得たことである。この動的変化をビデオテープレコーダーで記録し、1/60秒の時間分解能でクラスターの構造変化を追跡し、このような極微サイズのクラスターへの水素噴射が、(a)表面ステップの活性化、(b)クラスター全体の自励振動、(c)クラスター全体の移動の活発化、の3つの現象を引き起こすことを見いだした。 (3)また、第一原理分子軌道計算プログラムを用いてLaNi_5中の酸水素の安定位置を評価した。
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