Project/Area Number |
11135220
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
岡村 総一郎 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教授 (60224060)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩嵜 忠 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (80026153)
|
Project Period (FY) |
1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | タングステン・ブロンズ構造 / 化学溶液堆積法 / プロトン交換 / SBN |
Research Abstract |
強誘電体材料のうち、タングステンブロンズ(TB)型強誘電体単結晶は光通信や非線型光学の分野で光機能材料として優れているもの多い。その構造は化学式(A_1)_2(A_2)_4C_4(B_1)_2(B_2)_8O_<30>で表され、その中で、Sr_XBa_1 _xNb_2O_6(SBN)単結晶は唯一の完全に各サイトが充填されたTB型構造であるので、光損傷を受けないこと、多くの場合には、LiNbO_3単結晶よりも電気光学効果や電圧効果が大きいこと、ブルーの第二高調波発生ができること、光導波路素子に有望であることなど、という特徴を有しており、注目を集めている。これらの素子応用での利用のためには薄膜作成や組成の一部をプロチウムに交換するプロトン交換の技術が有効であり、LiNbO_3では研究例が多いが、SNBのプロトン交換や薄膜化については研究例がほとんどない。 本研究ではプロトン交換-光導波路作製をめざして、化学溶液堆積法による薄膜作製を行い、光学特性の評価を行った。その結果、焼成温度-昇温速度を変えて成膜を試み、SBNの結晶成長に関する知見を得た。薄膜の焼成温度が700℃ではSBN薄膜は目的としているTB構造とはならず、低温相を形成することが示された。品質のよいTB層を得るためには1000℃の高温が必要であった。しかし、昇温速度を遅くして1℃/秒ほどにすると、700℃でもTB構造型のエピタキシャル膜が得られることを見出した。次に、得られたSBN薄膜のプロトン交換処理を試みた。低温相の膜では効果が見られなかった一方で、TB相では膜の剥離が見られ膜の特性評価は行えなかったが、これはプロトン交換による内膜ひずみの誘起のためと考えられる。
|