Project/Area Number |
11136227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮下 精二 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10143372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 圭司 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 量子スピン系 / 量子モンテカルロ法 / ナノスケール磁性体 / 非断熱遷移 / 光誘起相転移 / ESR |
Research Abstract |
集積型金属錯体において実現されるであろう格子系の空間的構造を反映した量子効果による新しい磁性状態として、S=1反強磁性ハイゼンベルグ模型(ハルデーン系)にS=1/2の不純物をドープした際に生じる局所磁気構造、S=1/2反強磁性ハイゼンベルグ模型(量子スピン流体)において局所的に相互作用の大きさを変えた場合に生じる磁気構造、さらにボンド交替S=1/2反強磁性ハイゼンベルグ模型(ダイマー系)においてボンド交替の欠陥のまわりに生じる磁気構造の性質について量子モンテカルロ法を用いて研究し、さらにそのダイナミックスも調べた。また、従来困難であった磁場中での量子モンテカルロ法に関するアルゴリズムの開発を行った。さらに、遍歴電子系でのクーロンまた、Mn_<12>,Fe_8,V_<15>など微小磁性体体でのヒステリシス現象における量子ダイナミックスを非断熱遷移の立場から研究し、特に、極低温での見かけ上の非断熱遷移、熱励起がある場合のパリティ効果、熱の流入のある場合の量子フェーン現象など、散逸環境中での非断熱遷移の特徴を詳しく研究した。 また、光照射によって誘起される相転移の動的機構として、光照射による局所磁化の誘起過程と誘起磁化の相互作用による配列の2つの過程の存在が安定状態と準安定状態の遷移を実現するために重要であることを見いだし、実際にその過程をモンテカルロ法でデモンストレートした。
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