Project/Area Number |
11138240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
作見 邦彦 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (50211933)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
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Keywords | 遺伝子欠損マウス / OGG1遺伝子 / 8-オキソグアニン / 突然変異 / 肺腫瘍 |
Research Abstract |
ゲノムDNA中の8-オキソグアニンはG:C→T:Aトランスバージョン突然変異の原因として重要である。この異常塩基を修復する酵素の一つ,8-オキソグアニン-DNAグリコシラーゼをコードするOGG1遺伝子を欠損させたマウスを用いて発癌実験を行った。8-オキソグアニンは呼吸反応等,正常な生命活動のもとで生成すると考えられているので特に薬剤投与等の処理は行わず長期間の通常飼育の後,解剖を行った。また複数の遺伝子バックグラウンドで2系統独立したノックアウトマウスを用いた。各グループの個体数は多くないが予備実験としては十分な結果が得られた。 OGG1^<+/+>とOGG1^<-/->マウスそれぞれ20〜30匹をセミクリーン環境下で飼育,69〜76週後に解剖して発生した腫瘍を観察した。両遺伝子型のマウスとも肺や肝臓の腫瘍をはじめとして種々の異常が観察された。この中でOGG1^<+/+>とOGG1^<-/->マウスの間で明らかな差が見られたのは肺の腫瘍であった。C57BL/6J×129Sv(ES細胞)のバックグラウンドを持つOGG1^<-/->マウスでは11匹中5匹(45%)に肺の腫瘍が観察されたが,OGG1^<+/+>マウスでは20匹中3匹(15%)だった。 通常飼育状況下でOGG1遺伝子欠損マウスの肺に高頻度に腫瘍が発生したことは,OGG1遺伝子欠損が自然発癌(肺)の原因になること,DNA中の8-オキソグアニンが腫瘍の原因にもなることを強く示唆している。肺腫瘍は独立した2つのOGG1遺伝子欠損マウス系統の両方で観察され,また遺伝的背景の異なるマウスでも確認された。今後,C57BL/6JバックグラウンドのOGG1遺伝子欠損マウスを樹立し,50〜100匹のスケールで今回の結果の確認と正確な発癌頻度を出す実験を行なう必要がある。
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Report
(1 results)
Research Products
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