Project/Area Number |
11138248
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
鈴木 康夫 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (00046278)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 隆 静岡県立大学, 薬学部, 助教授 (20240947)
|
Project Period (FY) |
1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
|
Keywords | B型肝炎ウイルス / 受容体 / レセプター / 膵臓がん / ムチン / 糖タンパク質 / 肝臓がん |
Research Abstract |
今までに(1)ヒト肝がん細胞由来huGK-14細胞から産生される非感染症小型球形粒子が、B型肝炎ウイルス粒子表面上のHBsAgを介して「ヒト肝臓」組織のほか、「ヒト膵臓」組織にも結合する、(2)ヒト肝臓からHbsAgと特異的に結合する糖タンパク質を見いだし、部分精製に成功した、(3)ヒト膵臓がん細胞由来のムチン画分もHbsAgへと結合する、(4)これらの結合は、糖タンパク質画分やムチン画分を過ヨウ素酸処理、或いはNeuraminidase処理することで消失することなどを明らかにしてきた。 今回、下記の点を明らかにした。 1)ヒト肝臓糖タンパク質及びヒト膵臓がん細胞ムチン画分は、ABAレクチン(Gal,Galβ1-3GalNAcα 1-Ser/Thr結合特異性)とSSAレクチン(Neu5Ac α 2-6Gal/GalNAc結合特異性)に結合すること。 2)上記のレクチンの結合領域は、HBsAgがそれぞれの糖タンパク質に結合する領域に一致していた。ConAレクチンはHBsAgが結合領域には結合しなかったが、粗精製分画中に存在する70kDa以下の夾雑タンパク質に結合していた。 3)これらの結果から、我々が見いだしたヒト肝臓糖タンパク質およびヒト膵臓ムチンには、Neu5Ac α 2-6Gal/GalNAc構造があり、HbsAgはこの糖鎖を認識して結合している可能性を明らかにした。 4)HbsAgに対する受容体はムチン様糖タンパク質である可能性が判明した。 5)ヒト肝臓糖タンパク質免疫マウスからヒト肝臓糖タンパク質とHBsAgとの結合を特異的に阻害する糖鎖認識抗体HK-1を得た。この抗体は今後、HBVの受容体物質の局在を知る上で極めて有用である。一方、ヒト膵臓がん細胞ムチン免疫マウスからヒト膵臓がんムチンに結合性を示す糖鎖認識抗体PK-1を得ることも成功した。
|