C型肝炎ウイルスコア蛋白質の転写制御能に関する研究
Project/Area Number |
11138266
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
加藤 宣之 岡山大学, 医学部, 教授 (40150883)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
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Keywords | C型肝炎ウイルス / レポーターアッセイシステム / 転写調節能 / cDNA発現アレイ / RT-PCR法 / HCV感染肝細胞 / コア蛋白質 / ディファレンシャルディスプレイ法 |
Research Abstract |
本研究では肝発がんに関わっていることが示唆されているC型肝炎ウイルス(HCV)のコア蛋白質がどのような種類の遺伝子の転写調節に関わっているかを明らかにすることを目的として、HCVに高感受性を示すヒト培養肝PH5CH8細胞にHCVのコア蛋白質を発現させ、コア蛋白質の転写調節能に関して分子生物学的手法を用いて解析し、以下に示すような結果を得た。(1)HCV感染ヒト肝PH5CH8細胞により得たHCVコア蛋白質をコードしているcDNAを基にコア蛋白質を発現するベクターを構築した。(2)コア蛋白質発現ベクターをPH5CH8細胞などに導入後、磁気ビーズ標識法を用いて発現細胞の濃縮単離システムを確立した。この方法により、コア蛋白質発現細胞の精製度を80%以上に上昇させることができた。(3)216通りのプライマーセットを用いたディファレンシャルディスプレイ法を施行し、コア蛋白質により発現量が変動する6種類の遺伝子(mRNA export protein(RAE-1)、bcl-2 associated athanogen、histone2Aおよび未知の3クローン)を得た。(4)新たに開発した定量的RT-PCR法を用いて、コア蛋白質により発現量が変動する既知遺伝子の探索を行い、IL8とMET mRNAレベルの高進が認められたが、2倍以上変動するものは得られなかった。(5)cDNA発現アレイ(1176種類の既知遺伝子)を用いて、コア蛋白質により発現量が変動する既知遺伝子を探索した結果、VEGF前駆体のmRNA量の低下が観察された。(6)各種シグナル応答配列の下流にホタルルシフェラーゼ遺伝子をつないだレポータープラスミドを用いたアッセイシステムにより、コア蛋白質はインターフェロンにより誘導される2´-5´オリゴアデニル酸合成酵素遺伝子のプロモーターを活性化することを見い出した。現在、コア蛋白質によるこのプロモーターの活性化機構について解析中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)