血液系腫瘍に発現するβ_2インテグリン/DNAM-1複合体のシグナル伝達機構の解析
Project/Area Number |
11139210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
渋谷 彰 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (80216027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中内 啓光 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (40175485)
渋谷 和子 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (00302406)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | 接着分子 / LFA-1 / DNAM-1 / リンパ球 |
Research Abstract |
β2インテグリン(LFA-1,Mac-1,p150/95,αD)は、リンパ球、顆粒球、マクロファージなどの白血球に広く発現し、細胞間同士ならびに細胞と細胞外基質とを結ぶ主要な接着分子である。これらのリガンドは血液系細胞、上皮系細胞および血管内皮細胞などに広く発現している。β2インテグリンはそれぞれ固有のα鎖(CD11a,CD11b,CD11c,CD11d)と共通のβ鎖(CD18)によるヘテロダイマーで構成される。β2インテグリンがそのリガンドと結合すると、血液系細胞には様々な活性化シグナルが伝達されることが知られている。したがって白血病や悪性リンパ腫などの血液系腫瘍細胞の増殖活性、浸潤、転移の分子機構においてβ2インテグリンは重要な役割を果たしていると考えられている。しかしながらこれまでβ2インテグリンの接着ならびにシグナル伝達の分子機構については不明な点が多かった。 我々は、β2インテグリン接着分子であるLFA-1と我々が同定した新規の細胞膜接着分子であるDNAM-1がNK細胞では構成的に会合していることを発見した。さらにT細胞ではT細胞レセプターからのシグナルによりPKCが活性化され、DNAM-1の329番目のセリンがリン酸化されることにより、LFA-1とDNAM-1の会合がおきることを明らかにした。またLFA-1を架橋することによりチロシンキナーゼFynの活性化が生じ、これがDNAM-1の322番目のチロシンをリン酸化することを明らかにした。以上の結果よりLFA-1とDNAM-1は複合体として血液系細胞の活性化、接着、浸潤などの機能に関与していることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)