中心体キナーゼAikファミリーのがん細胞における発現
Project/Area Number |
11139226
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
岡野 幸雄 岐阜大学, 医学部, 教授 (10177066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 孝 岐阜大学, 医学部, 助手 (20311699)
木村 正志 岐阜大学, 医学部, 助手 (40260575)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | AIK(aurora / ipl-related kinase) / centrosome / chromosome mapping / cell cycle / breast cancer / colorectal cencer / dominant negative |
Research Abstract |
ショウジョウバエのAuroraおよび酵母のIPL1の変異遺伝子は、染色体分配の異常により不妊や倍数性(ploidy)の異常を来すことが知られている。我々がクローニングした新規遺伝子AIK1がコードする蛋白質は、これらとキナーゼ領域で高い相同性を有し、細胞周期に依存して中心体に局在することから染色体分配に重要な役割を果たすと考えられる。また、AIK1遺伝子がマップされたヒト染色体20q13の領域は、ある種の癌で遺伝子増幅の認められる領域であることが知られており、最近AIK1が新しい癌遺伝子であることが報告された。我々は、乳癌におけるAIK1の過剰発現を報告したが、さらに大腸癌(78例)の病理標本を用いてAIK1およびAIK3の発現を検討した。AIK1は53例(68%)、AIK3は40例(51%)が陽性に染色され、良性腫瘍では弱く染色される例があった。 また我々は、第3のファミリーであるAIK3 cDNAをクローニングした。このcDNAは309アミノ酸からなる蛋白質をコードし、AIK3蛋白質は細胞周期の後期から細胞質分裂にかけて中心体に強く発現し、ある種の培養癌細胞株で過剰発現を認めた。また、AIK3遺伝子はヒト染色体19q13.43にマップされ、ある種の癌で欠失していることが報告されており、いずれのAIKファミリーも癌との関連が示唆された。 細胞分裂におけるAIKファミリーの機能を明らかにするために、dominant negative AIK1およびAIK3を培養HeLa細胞に導入した。Dominant negative AIK1の過剰発現によって細胞分裂は前中期で停止し、染色体は赤道面に整列せず、紡錘体形成の異常、中心体数の増加を認めた。Dominant negative AIK3の過剰発現は、後期での細胞分裂停止をもたらし、染色体は赤道面から両極に移動を始めた時点で停止した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)