ガン化に伴うDNA複製開始制御の変化と、その抗がん剤の新規ターゲットとしての応用
Project/Area Number |
11139248
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
土屋 友房 岡山大学, 薬学部, 教授 (80012673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 和文 岡山大学, 薬学部, 助手 (00243486)
見尾 光庸 岡山大学, 薬学部, 助教授 (70190600)
黒田 照夫 岡山大学, 遺伝子実験施設, 助手 (80304327)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
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Keywords | ORC / CdC6p / DnaA / ATPase / DNA複製 / 制御 / 試験管内 / ATP |
Research Abstract |
(1)試験管内でDnaAを活性化する因子として、酸性リン脂質が知られている。我々はDnaA蛋白質の372番目のリジンが、膜リン脂質と相互作用することを見出した。さらにを遺伝学的解析から、このアミノ酸に変異を持つDnaAが、細胞内で機能することを見出した。 (2)我々は既に、複製された直後の再複製開始制御にDnaAのATPaseが関与していることを報告している。本年度、我々はこのATPaseの促進因子を発見し、遺伝学的にそれがDNAポリメラーゼのβサブユニットであることを見出した。 (3)我々はこれまでDnaAの種々の活性に預かる機能ドメインの決定を行ってきた。その結果、DnaA同士の相互作用に預かる機能ドメイン以外はすべてその決定に成功した。一方、DnaAのN末端部位の機能も未解明であった。我々はDnaA蛋白質のN末端の疎水性のアミノ酸残基が多くの原核生物でよく保存されていること、及びそのアミノ酸群が、ロイシンジッパー様構造(蛋白質の重合に関与)をとることを発見し、N末端がDnaA蛋白質同士の相互作用に関与していると考え、その証明に成功した。 (4)真核生物の染色体DNA複製開始の最初の段階であり、且つ律速段階であるORCとCdc6pの相互作用ですら、これまでその試験管内再構成系は確立されておらず、複製開始制御機構の解明を困難にしてきた。本年度我々は、そのOCRとCdc6pの相互作用の試験管内再構成に世界で始めて成功した。そしてその再構成系を使い、その相互作用がDNA依存であることなどを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)