細胞周期制御因子の分解機構の解明とノックアウトマウスを用いた発がん研究
Project/Area Number |
11139250
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中山 啓子 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (60294972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小南 欽一郎 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (80304830)
畠山 鎮次 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (70294973)
北川 雅敏 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (50294971)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥10,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥10,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000)
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Keywords | ユビキチン化 / サイクリンE / Skp2 / Cul1 / Skp1 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
細胞周期進行に不可欠であると考えられているサイクリンEの分解機構の解明をめざし、サイクリンEのユビキチンリガーゼの同定を試みた。酵母ですでに知られている、ユビキチンリガーゼのマウス相同遺伝子を単離し、サイクリンEへの結合及び蛋白の安定性への効果を調べ、サイクリンEのユビキチンリガーゼである複合体を同定することができた。その複合体を構成するSkp2、Skp1、Cul1のノックアウトマウスを作製し、その表現型を解析することによって、生物学的機能を知るとともに、サイクリンEの分解が発がんに果たす役割を検討した。 1.サイクリンEはSCF複合体をE3とするユビキチン/プロテアゾーム系によって分解された。 2.SCF複合体を構成するF-boxタンパクはSkp2であった。 3.Skp2ノックアウトマウスは発生段階では体重が少ないこと以外に肉眼的な以上は認めないが、肝細胞や気管上皮細胞などで細胞および核の腫大が認められ、肝細胞では染色体倍数性が異常となり、4倍体、8倍体の核が多数観察された。 4.Skp2ノックアウトマウスの胎仔線維芽細胞は増殖が遅く、正常に比しアポトーシスが多く見られた。 5.Skp2ノックアウトマウスでは生後1年までで明らかな発がん傾向を認めていない。 6.Skp1及びCul1ノックアウトマウスはいずれも胎生6.5〜7.5日目に死亡する早期の胎生致死であった。 7.Skp1及びCul1ノックアウトマウスにはサイクリンEおよびβ-カテニンの蓄積が見られた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)