Project/Area Number |
11139273
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba Cancer Center (Research Institute) |
Principal Investigator |
中川原 章 千葉県がんセンター, 研究局・生化学研究部, 部長 (50117181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 俊文 千葉県がんセンター, 研究局・生化学研究部, 研究員 (40260252)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | p73 / p53 / 転写活性化 / アポトーシス誘導 / 遺伝子変異 / インプリンティング |
Research Abstract |
p53がん抑制遺伝子のホモログであるp73の構造と機能を解析し、以下の諸点を明らかにした。 1.p73COOH-側プロリン、グルタミンに富む領域(382-491)の転写活性化能を調べるため、同部位を含むp73の複数の断片を酵母転写因子GAL4のDNA結合ドメインに連結して酵母に導入し、トリプトファンおよびヒスチジン欠乏培地下でβ-Galactosidaseの誘導が起こるかどうか調べた。その結果、p73(382-491)が弱いながら転写活性化能を有し、P405RとP425Lの変異はともにその機能を消失させることが分かった。同様の結果はCOS細胞を用いた系でも得られた。 2.上記の遺伝子変異が見られたp53にはないp73のCOOH-末端領域の機能を知るために、p73αの種々の変異体を作製し、それらの機能を調べた。まず、p21,Mdm2,Baxのプロモーターを持つ各シフェラーゼレポーターを用いたアッセイの結果、p73αのCOOH-末端領域(アミノ酸549-636)を欠失した変異体では、野生型のp73αに比べて顕著な転写活性化能の増強が観察された。次に、p53の標的配列をプローブとして用いたゲルシフトアッセイの結果、p73αのCOOH-末端領域(アミノ酸549-636)を欠失した変異体では、野生型のp73αに比べて顕著なDNA結合能の増強が見られた。さらに、機能的なp53を欠くSaos-2細胞を用いたコロニー形成実験を行った結果、p73αのCOOH-末端領域(アミノ酸549-636)を欠失した変異体では、野生型のp73αに比べて顕著な細胞増殖抑制能の阻害が観察された。これらの結果から、p73αのCOOH-末端領域(アミノ酸549-636)は、p73αの転写活性化能およびDNA結合能を抑制すること、しかしながら、この領域はp73αの細胞増殖抑制能に必須の機能を担っている可能性が示唆された。また、P405RまたはP425Lの変異をもつp73αを同様の系で解析したところ、p73α(P425L)で転写活性化能の抑制とアポトーシス誘導能の低下が見られた。 3.p73エクソン3のStyI多型部位を利用してヘテロ接合性アリルをもつ大腸がん6例、胃がん9例、乳がん19例、肺がん11例を選び、p73のimprintingの有無を調べたが、それは全く認められなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)