PODに局在する新規サイクリン・CDK基質蛋白、PCS1の解析
Project/Area Number |
11139278
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
豊島 秀男 財団法人 東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (20197966)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
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Keywords | PCS1 / POD / PML / 細胞周期 / サイクリン・CDK / 急性前骨髄性白血病 |
Research Abstract |
PCS1はサイクリンD1・CDK4との結合能を持ち、PODに局在する新規の蛋白で、これまでに、サイクリン・CDKのリン酸化基質であることを明らかにしている。PCS1が局在するPODは、t(15;17)転座に伴いRAR-α(retinoic acid receptor-α)との融合蛋白を作ることで急性前骨髄球性白血病の原因となるPML(promyelocytic leukemia)蛋白が正常細胞において局在する細胞核内の巨大蛋白複合体構造物で、その機能は未だ不明であるがAPL細胞においてはPODは破壊されており、レチノイン酸で治療するとPODが正常化することから、APLの発症に深く関わっていると考えられている。最近になり、種々のウイルスの初期遺伝子産物、インターフェロンによって誘導されるISG-20、蛋白の分解に重要な役割を持つユビキチンに類似した蛋白であるSUMO1、ヒストンアセチル化活性を持ちつ転写制御因子であるCBPなどがPODに局在し得ること、さらに、PMLのノックアウトマウスにおいて造血細胞系の異常が見られ、かつ、がんの易発症性が見られることが報告され、注目を集めている。PML蛋白自体にも細胞増殖に対する抑制能があることも知られており、細胞周期との関連も注目されており、細胞周期に必須であるサイクリン・CDKのリン酸化基質であり、PODに局在するPCS1はPODの機能を細胞周期につなげる可能性が期待される。今回の研究結果において、PCS1が細胞増殖に対して抑制的に働きまた、細胞周期のG2/M期の制御に関わる可能性が示され、また、PODに常に局在するわけではないことも明らかとなった。従って、今後はPCS1の局在と細胞周期、或いは細胞増殖との関連がどのようになっているのか、また、これにPCS1結合タンパクがどの様に関与し得るかを解析してくことが重要であると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
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