新しい医薬資源の開拓と新規抗腫瘍性天然物の作用機序の解明
Project/Area Number |
11140209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大泉 康 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (00006355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 真也 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (80271849)
松永 公浩 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (90222306)
中畑 則道 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (60045804)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ゴニオドミンA / 海洋渦鞭毛藻 / アクチン / 血管新生 / 遊走 / 管腔形成 / ウシ大動脈内皮細胞 / ヒトアストロサイトーマ |
Research Abstract |
血管新生は発生過程を別にすれば正常細胞ではほとんど認められず、主に病態と密接に関連している。固形がん組織は自らの高い代謝を維持し増殖するために、様々な誘導因子を放出することで血管の新生を促進し、栄養の供給を図ろうとする。従って、がんによって誘導される血管新生を特異的に阻害することが出来れば、がんの治療における優れた治療法が確立すると期待されている。そこで、宿主機能を制御する天然生理活性物質を探索したところ、海洋渦鞭毛藻のマクロライド成分であるゴニオドミンAが非常に低濃度で著しく血管新生を阻害することを見出したので、その作用について検討した。まず、ウシ大動脈内皮細胞(BAEC)の増殖に対するゴニオドミンAの作用を検討したところ、10nM以下の濃度ではbFGFによるBAECの増殖には影響を与えなかった。そこで、以下の実験に用いるゴニオドミンAの濃度は10nM以下とした。次に、BAECの遊走に対するゴニオドミンAの作用を検討した。ゴニオドミンAはbFGFによるBAECの遊走を顕著に抑制した。さらに、管腔形成に対するゴニオドミンAの作用を検討したところ、BAECの管腔形成を顕著に抑制した。また、ゴニオドミンAはBAECにおけるアクチンのストレスファイバーの形成を顕著に阻害した。一方、ゴニオドミンAがヒトアストロサイトーマ細胞におけるイノシトールリン脂質の産生を増大させ、その作用がボツリヌスC3毒素で抑制されたことから、ゴニオドミンAの作用がRhoを介していることが示唆された。ゴニオドミンAの血管新生阻害作用との関連を詳細に検討している。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)