Project/Area Number |
11140214
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
内藤 幹彦 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (00198011)
|
Project Period (FY) |
1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
|
Keywords | 抗癌剤 / アポトーシス / JNK / c-Abl / アクチン / IAP / 耐性 |
Research Abstract |
癌細胞を抗癌剤で処理すると様々な細胞応答を起こし、最終的に細胞増殖の停止あるいは細胞死を起こす。抗癌剤によるDNA傷害などのストレスに対しJNK、c-Abl等のキナーゼが比較的初期に活性化されることが知られているので、これらキナーゼの細胞死の情報伝達における機能を解析した。その結果JNKとその上流のキナーゼであるASK1がCaspaseの上流で細胞死の情報伝達に関与することが明らかになった。一方c-AblチロシンキナーゼはCaspase活性化後に活性化を受け、細胞死の情報伝達経路の中では下流に位置づけられることがわかった。アポトーシスが進行してCaspaseが活性化されると細胞内のアクチンがCaspase3によって切断される。このとき生成した15kDaのアクチン断片は細胞のアクチンフィラメントの形成を阻害し、細胞の形態を大きく変化させることがわかった。おそらくアポトーシスの際に見られる細胞の形態変化にアクチンの15kDa断片が関与していると推測される。新規ヒトIAPファミリーApollonをクローニングし、Apollonがヒト脳腫瘍細胞株で発現していることを見出した。Apollonを大量に発現しているグリオーマ細胞株SNB78は各種抗癌剤に耐性を示すが、アンチセンスDNA処理によりApollonの発現量を低下させると抗癌剤によるアポトーシスに感受性を示した。これらの結果から、SNB78細胞ではApollonの発現が抗癌剤耐性の一因となっていることが示唆された。
|