Project/Area Number |
11140237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
村上 章 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (60210001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩瀬 礼子 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (90283697)
山岡 哲二 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 講師 (50243126)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Keywords | アンチセンス / デコイ核酸 / 蛍光プローブ / 核酸ドラッグ / ピレン / ソラレン |
Research Abstract |
がん発症に関わる遺伝子群の機能探索ならびにその発現の配列特異的制御機能をもつ核酸プローブ・ドラッグの開発を目的とし、以下の結果を得た。 1.RNAと光架橋反応をするソラレンを持つアンチセンスDNA(PS-AS-Oligo)を用い、子宮頸がん由来培養細胞の増殖制御をUVA照射下(365nm、2分間)に行った。結果、従来のアンチセンス分子の作用濃度の約1%の濃度で増殖制御(IC50:20nM),が認められ、さらにその制御が配列依存的であること、並びに細胞にアポトーシスを誘導せしめたことを認めた。この系ではp53の関与を示唆する結果も得られている。 2.RNAの高次構造環境に敏感に感応するピレン修飾型核酸プローブをさらに高機能化し、RNA認識に伴う蛍光増感が300倍以上にも達するプローブの作製に成功した。このプローブは5s-rRNAのループ領域(アンチセンス核酸結合領域)を精度よく検出した。 3.転写制御因子の選択的制御を目的とした2重鎖DNAを設計・合成した。二重鎖核酸は環境によっては1本鎖に解離し、生体内での安定性や機能が失われる。本研究で開発した二重鎖核酸は非解離型であり、高い安定性を示した。細胞増殖制御能を子宮頸がん由来培養細胞によって評価した結果、それらが配列依存的に増殖制御能(IC50:10nM)を持つことを確認した。この場合、細胞は増殖を停止させた状態であり、細胞死は認められなかった。 以上の結果は、核酸ががん細胞の増殖制御機構の解明や未知遺伝子の機能探索に極めて著明な機能を発揮したことを示しており、核酸プローブ・核酸ドラッグの抗がん能の高さが証明できた。
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