組織普遍的カルパインの分子遺伝学的手法による個体レベルでの生理機能の解析
Project/Area Number |
11144209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
榎森 康文 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (60160389)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | カルシウム / カルパイン / プロテオリシス / シグナル伝達 / ショウジョウバエ / 分子遺伝学 |
Research Abstract |
組織普遍的カルパインの生理機能の解明を目指し、ショウジョウバエを対象として解析している。ショウジョウバエに2つ存在する組織普遍的カルパインのうちの一つ、CalpBの欠失変異体の取得を中心に研究を進めた。ショウジョウバエゲノムプロジェクト下で収集されつつあるP因子挿入致死ラインをスクリーニングし、CalpB遺伝子の5'-非翻訳領域に挿入した2つのラインを見出した。このうち、ひとつのラインには、同染色体上に別の致死性変異が含まれることがP因子の再転移実験から明らかになったので、もう一方のラインを解析した。そのマクロな表現型を見たところ、当初のライン作成者の報告とは異なり、P因子の挿入そのものは致死性はなかった。しかし、ヘテロの親から生まれる子孫におけるP因子挿入染色体をホモに持つ個体の出現頻度はメンデルの法則から予想される頻度(1/4)よりも低かった。そこで、ホモラインを作製して、生存率やマクロな表現型を観察したところ、P因子のCalpB遺伝子5'-非翻訳領域への挿入は致死性をもたらさず、また、目立った表現型も示さないことが明らかになった。しかし、5'-非翻訳領域への挿入によってはCalpB遺伝子が完全欠失(null)にはなっていない可能性があるので、コード領域を欠失したnullラインを得ることを目的に、多数のP因子再転移ラインの中を作製した。その中からCalp遺伝子のコード領域を欠失したラインを選択しつつあるので、今後これの詳細な表現型を観察する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)