Project/Area Number |
11144218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
佐藤 博 金沢大学, がん研究所, 教授 (00115239)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 上皮細胞 / MDCK / 管腔形成 / MMP / MT1-MMP / mts1 / 浸潤 / 細胞外マトリックス |
Research Abstract |
腎尿細管上皮由来MDCK細胞はHGF存在下コラーゲンゲル3次元培養により枝分かれした管腔を形成する。この管腔形成はマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の阻害剤により完全に抑制されるが、ノーザンプロティングにより膜型MMP(MT1-MMP)の発現が誘導されることを見い出した。Tissue Inhibitor of MMP-1(TIMP-1)はMT1-MMP以外の全てのMMPの酵素活性を阻害するが、管腔形成は抑制しなかったことからMT1-MMPが重要な役割を果たすことが示唆された。実際にMT1-MMのアンチセンスRNAを発現させたところ管腔形成を有意に阻害した。一方、MDCK細胞のオンコジーンによるトランスフォーメイションにおいてもMT1-MMPの発現が誘導され、トランスフォーム細胞のコラーゲンゲル内での浸潤性の増殖はTIMP-1以外のMMP阻害物質で抑制されたことからMT1-MMPの重要性が示唆された。MT1-MMPと協調して浸潤性増殖に関与する遺伝子を検索する目的でMDCK細胞のトランスフォーメイション、管腔形成にともない発現誘導される遺伝子をmRNA Differential Display法にて検索したところmts1/S100A4遺伝子が同定された。mts1 anti-sense RNAの発現により細胞浸潤、管腔形成がともに抑制されたことからmts1はMT1-MMPと協調して癌浸潤のみならず形態形成にともなう浸潤性の増殖にも関与することが示唆された。
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