WntシグナルによるArmadillo/βカテニン蛋白の分解制御機構の解析
Project/Area Number |
11144219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柳川 伸一 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (70183978)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | Wnt / シグナル伝達 / Armadillo / β-カテニン / プロテアソーム |
Research Abstract |
Wnt/Wingless(Wg)シグナル伝達経路の主要な構成員は、Scaffold蛋白であるAxinに結合して大きな複合体を形成し、β-カテニン/Am(Arm)蛋白質の分解制御装置として機能している。マウスとDrosophilaのAxinのアミノ酸配列を比較すると、癌抑制遺伝子産物APCを結合するRGSドメインとC-末端のDIXドメイン以外には、非常に高い相同性は認められない。そこで様々のDaxinの欠損変異体を、Wgに感受性を持つDrosophila培養細胞S2R+に導入し、そのWgシグナル伝達に対する効果を検討した。細胞内Armレベルへの影響、シグナル伝達経路の主要な構成員との結合性、並びにTcf依存性転写活性化を指標として各変異体の機能を解析した結果、1)Arm及びZw3と分子中央部で、またC-末端部でDishevclled(Dsh)及びProtein phosphatase 2Aと結合する事、2)Wgシグナル伝達の阻害には、N-末端からArm結合部位で十分であり、またC-末端部だけからなる変異体はDominant-negativeとなりArm蓄積を誘導する事、3)細胞内でのDshとDaxinのco-localizationが認められる事、4)Wg刺激によりDaxinは低リン酸化型となる事、5)DaxinはWg,Dsh,全長ArmによるTcf依存性転写活性化を阻害出来るが、N-末端にあるリン酸化標的配列を欠いたArmによる転写活性化は阻害出来ない事が明らかとなった。6)またキナーゼ活性を欠くZw3もDaxinと結合する事から、このZw3変異体が持つ強いArm誘導活性の分子機構が明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)