分泌蛋白質の品質管理機構としての小胞体内蛋白分解メカニズムの解析
Project/Area Number |
11144237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
小出 武比古 姫路工業大学, 理学部, 教授 (60018695)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳永 文稔 姫路工業大学, 理学部, 助手 (00212069)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 小胞体品質管理機構 / グルコーストリミング / マンノーストリミング / マンノシダーゼI / 糖鎖修飾 / キフネンシン / プロテアソーム / タンパク分解 |
Research Abstract |
昨年までの研究で、折りたたみ異常の新生分泌蛋白質は、分泌されず、細胞内においてプロテアソームによって選択的に分解されることを明らかにすると共に、ラット肝ミクロソームから小胞体膜結合性の2種のプロテアソームを精製した。今年は、異常蛋白質が分泌経路から分解経路に選択的にスイッチングされるきわめて重要なシグナルが糖鎖のプロセッシング過程に存在することを見いだした。 血漿蛋白質に代表される分泌蛋白質のN型糖鎖は、ペプチド鎖の合成と共にG1c_3Man_9G1cNAc_2からなるコア糖鎖がアミノ酸配列中のAsn-Xaa-Thr/Ser-配列のAsnに付加された後、小胞体内においてグルコーストリミングとマンノーストリミングというプロセッシングを受けるが、キフネンシンやデオキシマンノジリマイシンなどによって、途中の小胞体マンノシターゼIによるB枝からの最初のマンノーストリミングを止めると、プロテアソームインヒビターの非存在下においても異常蛋白質の細胞内分解が起こらなくなることが分かった。すなわち、小胞体マンノシダーゼIによるMan_9G1cNAcNA_2からMan_8G1cNAc_2-ヘのステップが分解経路へのシグナルとなっていることが示唆された。しかも、このシグナルはカスタノスペルミンによってグルコーストリミンクを止め、カルネキシンやカルレテイキュリンとの相互作用を無くしても、機能することから、小胞体品質管理機構にカルネキシン/カルレティキュリン非依存性の分解系シグナルが存在することが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)