Project/Area Number |
11145244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
渡辺 正孝 財団法人 東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (50092383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 崇 財団法人 東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 主事研究員 (30225429)
彦坂 和雄 財団法人 東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 主事研究員 (60129004)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 前頭連合野 / 期待 / 報酬 / 前頭眼窩野 / 順序 / 学習 / 目標志向行動 / サル |
Research Abstract |
サルはこれからおいしい食べ物が貰える、という場合にはそれを「期待」することが知られている。また、エサが貰えることが期待できない場合には、「報酬がないことを予期する」という過程があることも明らかになっている。我々は「特定の報酬の期待」、あるいは「特定の報酬がないことの予期」に関係したニューロン活動がサル前頭連合野の背外側部と呼ばれる部位に存在することを明らかにしてきた。 我々は次に、報酬により関係が深いと考えられる前頭眼窩野において調べたところ、この脳部位にも背外側部で見られたものと類似した報酬関連活動を見出した。 サルには4試行を1つのブロックにして、ブロック内では常に一定の順序で報酬を与えた(基本課題)。この「報酬の順序」を変えるテスト課題で調べたところ、例えば基本課題ではブロック内の3番目の試行であるキャベツ試行でのみ活動変化を示した(キャベツを期待する活動を示した)前頭眼窩野ニューロンは、同じく3番目の試行で活動変化を示すことはなく、基本課題でキャベツの前に与えられていた報酬(ここではレーズンでありこれが何番目の試行で与えられたとしても)の試行の後で活動変化を示した。このことは、報酬としてキャベツを予測する活動は、「ブロック内で何番目か」という情報によってではなく、レーズン報酬の後にはキャベツ報酬があるという「報酬の与えられる順序」に関する情報に基づいて生じている事が明らかになった。 前頭眼窩野は、動物が行動を起こす事により得られた結果から、つぎにどのような結果が得られるかを今までの経験(学習)に基づいて予測・期待する機能にも関与しており、この脳部位が動物の目標志向行動得に重要な役割を果たしていることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)