熱帯熱マラリア原虫の抗原遺伝子多型解析と培養系における適応制御因子に関する研究
Project/Area Number |
11147212
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
川本 文彦 名古屋大学, 医学部, 助教授 (40115556)
|
Project Period (FY) |
1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | 熱帯熱マラリア原虫 / ミャンマー / インドネシア / SERA抗原遺伝子 / CS抗原遺伝子 / 生殖母体 / 形成誘導 / 人工培養 |
Research Abstract |
(1)SERA抗原遺伝子多型と地理的分布 インドネシア(35株)とミャンマー(12株)から得られた47野生分離株についてSERA抗原遺伝子の多型解析を行い、この内インドネシアの20株は全てFCR-3型、ミャンマーの9株も全てK-1型と判り、従来の地理的分布結果と一致していた。また、18アレルに分類されていた前半部オクタマーリピート(OR)部位は、47株の内43株はI-V型で占められていたが、両国から各々2つの新しいアレルが見いだされ、OR部位は合計22型に分類された。 (2)CS抗原遺伝子のC末端非反復配列領域の変異 ミャンマーから得られた21株を用いて、CS抗原遺伝子のTh2RとTh3Rの2つのT cellエピトープを含むC末端非反復配列領域の多型解析を行った結果、2株から新型のアレル2型が見いだされた。また、1株はベトナムから見いだされた新型アレルと同じであったが、残りはすべて既存型(I型、III型、V型)と判明し、ベトナム分離株における多型性がクローズアップされた。 (3)熱帯熱マラリア原虫の野生分離株の人工培養への適応と生殖母体形成 ミャンマーから分離した野生分離株の人工培養適応株を用いて検討した結果、寄生率が5%を越えた時に、ヘマトクリット値を高めて培養することで生殖母体の形成誘導に成功した。野生分離株により生殖母体転換率に差が認められたが、M-228株は多数の生殖母体(stageIV-V)を形成することが判明した。寄生率は10%程度を維持しながら生殖母体は約70-90%に達し、大半の原虫が培養中に有性世代に転換したことを示す。また、別の株(A-2)では長期間に渡り培養した結果、生殖母体形成能が消失する現象も確認された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)