Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Research Abstract |
シェーグレン症候群(SS)の口唇唾液腺には、T細胞を中心とした著明な細胞浸潤が認められ自己免疫発症に重要な役割を果している。浸潤T細胞のT細胞レセプター(TCR)解析から、それらが抗原刺激により誘導されていることが判明してきた。本研究では、唾液腺に浸潤したT細胞を認識する対応抗原を明らかにし、アナログペプチドを用いた特異的制御を目的とした。唾液腺に特有なT細胞のCDR3領域をコードする蛋白をプローブとして唾液腺のcDNAライブラリー由来蛋白をWest-Western法で解析した。その結果、唾液腺特異的自己抗原の一つとしてαアミラーゼが検出された。そこで、αアミラーゼのT細胞エピトープを明らかにするために、8種類のリコンビナント欠損蛋白(Ex1-1,AA16-56;Ex1-2,AA16-105;Ex1-3,AA16-171;Ex1-4,AA16-248;Ex1-5,AA16-293;Ex1-6,AA16-334;Ex1-7,AA16-367;Ex1-8,AA16-407)を作成した。SS患者末梢血中T細胞を用いて細胞内サイトカインの測定(IL-2)および定量PCR法によりIL-2mRNA量を指標としてT細胞エピトープを含む蛋白領域を検討した。11名のSS患者末梢血をスクリーニングしたところ、9名において、全長のアミラーゼコンビナント蛋白に対するT細胞反応が検出された。そのうち、1名において、Exon2,Exon5-6に少なくとも2個のアミラーゼのT細胞エピトープがあることが判明した。 現在、自己反応性T細胞をアナジーに誘導し不活化するアナログペプチドをin vitroで選別中である。将来、抗原のアナログペプチドあるいは調節性ペプチドそのものをワクチネーションすることにより、SSの特異的制御が期待される。
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