転写因子欠損マウスに見られる免疫異常と皮膚炎症疾患の発症機序の研究
Project/Area Number |
11148207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瀧 伸介 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (50262027)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | インターフェロン / インターフェロン制御因子 / IRF / 皮膚炎症 / 免疫異常 / ジーンターゲティング / CD8陽性T細胞 |
Research Abstract |
昨年度までに、インターフェロン制御因子(IRF)-2欠損マウス(IRF-2^<-/->マウス)において脱毛を伴う皮膚炎症が観察されるが、その発症にはI型IFN(IFN-α/β)が必須の役割を果たしていること、すなわち、IRF-2欠損によってIFN-α/βの産生が昂進するためではなく、IFN-α/βに対する過剰な細胞応答に起因することを明かにした。本年度は、この炎症性皮膚疾患の発症機構につき免疫学的な検討を加えた。組織学的な検討によって、CD4およびCD8陽性T細胞が炎症局所真皮に浸潤していることが観察され、免疫学的な異常が体疾患の発症に寄与していることが考えられた。実際、IRF-2^<-/->マウス脾細胞をアロ脾細胞で刺激すると、CD8陽性T細胞の著しい特異的活性化(CD25やCD69などの活性化マーカーの発現)の遷延が見られ、培養5日目においては、野生型マウス脾細胞に比してCD4/CD8比が著しく低下することから、IRF-2^<-/->マウスCD8陽性細胞は抗原刺激に対して高反応性であることが分かった。おそらくその高反応性の結果と考えられるが、皮膚炎症発症後のIRF-2^<-/->マウス末梢では、メモリー型のCD8陽性T細胞が蓄積している。さらに、皮膚炎症の発症が見られないIFNIRF-2、p48二重欠損マウスにおいては、このようなCD8陽性T細胞の異常は、消失している。加えて、抗CD8抗体を発症前のIRF-2^<-/->マウスに投与したところ、発症の遅延、症状の軽減が見られたが、抗CD4抗体の投与によっては全く影響を受けず、さらに、IRF-2^<-/->マウスとβ2ミクログロブリン^<-/->マウスを交配し作成した二重変異マウスでは5ヶ月齢を過ぎても全く皮膚炎症が見られなかった。以上のことよりIRF-2欠損によって引き起こされる過剰なIFN-α/β反応は、CD8陽性T細胞の異常をもたらし、その結果、炎症性皮膚疾患の発症を結果することが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
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