Project/Area Number |
11149101
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西岡 孝明 京都大学, 農学研究科, 教授 (80026559)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船津 公人 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (50173513)
|
Project Period (FY) |
1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
|
Keywords | 生物情報科学 / ゲノム / 代謝反応 / 代謝経路 / 酵素反応 / 反応知識ベース / 反応予測 / 反応分類 |
Research Abstract |
分子生物学的な観測と細胞レベルの生命現象との橋渡しをするものとして、ゲノムから細胞内の代謝活動を網羅的に推定するとともに、実際に化学分析をおこなって代謝物質の種類と濃度の変化を経時的に解析することの重要性が認識されるようになってきている。本研究課題では、ゲノムにコードされた酵素遺伝子から未知代謝経路を推定するために必要とされる、細胞内における化学反応機構を知識(反応ルール)として表現することを目的として研究をおこなった。ここで反応知識とは、代謝物質の化学構造とその反応(変換)様式の関係を有機化学的な機構にもとづいて記述したものである。そこで、データベースKEGG(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes)からPATHWAY,COMPOUND,LIGANDを取り出し、各代謝反応について基質化学構造と反応機構を調べて反応様式を決めることにした。各代謝反応について有機化学的な反応機構を詳細に調べてみると、EC番号による反応様式の分類と反応機構とが一致しない例が多くあった。細胞内の化学反応の変換様式を知識化するためには、EC番号による分類でなく、化学反応機構にもとづいた分類をおこなう必要性があることがわかった。反応機構が共通している酵素反応を同じ反応様式であるとしてグループ化したところ、16カテゴリーに分類された。細胞内の化学反応は水溶媒中でATPの化学エネルギーを利用し、酸化的環境という制約下で進行している。このような制約のもとでは、限られた化学反応様式だけが許されるであろう。本研究課題ではそれを生体内化学反応知識として表現したことになる。このように細胞内環境に適応した化学反応様式は、代謝経路においておそらく繰り返し利用され、複雑な代謝経路の構成単位とみなすことができるであろう。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)