Project/Area Number |
11152205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西郷 薫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (50136454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小嶋 徹也 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (80262153)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | ショウジョウバエ / 肢形成 / LIMホメオボックス遺伝子 / dlim-1 / カドヘリン・リピート / das / 細胞接着 / 細胞の方向性 |
Research Abstract |
ショウジョウバエの肢は、一層の細胞からなるの成虫原基に多数の同心円上の円環状のしわが形成され、それが外側に伸びることによってできると考えられるかも知れない。従って、ここでは、しわ形成に先立ち円環状に発現する遺伝子が重要で、実際そのような条件を満たす遺伝子が幾つか見出されてきた。それらの多くは転写制御因子をコードする遺伝子である。dlim-1は、本年度新たに見出された円環状発現遺伝子で、脊椎動物のLIM-1蛋白質に相同なLIMホメオドメイン蛋白質をコードしている。dlim-1は、最先端分節の形成だけでなくその発現リングに対応する部分の形成にも必須である。また、多くの場合、dlim-1は、aristalessと共発現しており、最先端分節とtibia分節以外では、aristalesの発現を正に制御していた。aristalessとdlim-1は、最先端分節のidentity決定に必須であり、また最先端分節の境界細胞での細胞接着因子FasIIの発現に関わっている。実際、aristalessの弱い変異とdlim-1の欠損を組み合わせるとFasIIの発現が失われ、通常滑らかなコンパートメント境界で、両コンパートメントの細胞が入り乱れた状態になった。境界細胞でのFasIIの発現には、隣接分節(コンパートメント)でのBarの発現が必須であり、Barの発現は、またdlim-1の発現を負に制御していた。第二の円環状発現遺伝子としてdasが見出された。dasは多数のカドヘリンリピートを持つ膜タンパクをコードしている。dasの変異体や、異所発現によりDas蛋白質も恐らく細胞接着因子として転写制御因子の下流で働いていることが示唆された。実際dasの発現にはホメオボックス遺伝子Barが必要であった。Dasはコンパートメント形成だけでなく細胞の方向性にも役割を持っており、dasの変異体や、異所発現によりしばしば細胞の向きが逆転した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)