Project/Area Number |
11152221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐々木 洋 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助手 (10211939)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 神経管 / Sonic hedgehog / Gli / Meis / 遺伝子発現制御 |
Research Abstract |
私はこれまでに、Sonic hedgehog(Shh)による神経管腹側パターンの形成機構を明らかにするため、Shhの神経管における標的遺伝子の1つであるFoxa2(HNF3b)の発現制御機構を解析し、Shhの標的遺伝子の発現誘導にはGliファミリーの転写因子が重要な働きをしていることを見いだしてきた。そこで今年度は、標的遺伝子の発現制御がGli単独で効率よく起こっているのかどうかという点について検討した。Foxa2のエンハンサーからGli結合配列を含む様々な長さの断片を抜き出してエンハンサーの代わりに用いてトランスジェニックマウス胚を作成した。その結果、Gliはin vivoにおいてもShhの標的遺伝子の活性化に中心的な働きをしているが、in vivoでは、Gli結合配列単独では遺伝子発現の効率はよくなく、Gli結合配列を含むDNA断片(region-5)はin vivo,in vitroにおいて効率よくGli/Shhに反応することがわかった。そこで、このDNA断片にはGliと協調的に働く転写因子が結合すると考えられたので、regio-5に結合する転写因子を酵母one-hybrid法によりスクリーニングした。その結果、Meis1,Meis2,Prep1(pKnox1)というMeisファミリーに属する1群のホメオドメイン蛋白質を得た。実際、培養細胞の系において、単離されてきたMeis1,Meis2,Prep1の部分cDNAをもちいて、それらをVP16の転写活性化ドメインとの融合蛋白の形で発現すると、Gli2によるregion-5レポーターの活性化が増強された。したがって、Meis/Prepファミリーの転写因子はエンハンサーに結合してGliの作用を増強することにより標的遺伝子の活性化を行っていると考えられた。今後は、Meis/Prepの全長のcDNAを用いて、培養細胞の系でその作用を解析すると共に、マウス胚における発現をin situハイブリダイゼーションで解析する予定である。
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