Project/Area Number |
11152241
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
有賀 純 理化学研究所, 発生神経生物研究チーム, 研究員 (10232076)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 形態形成 / 神経発生 / 椎骨発生 / Zic1 / Zic2 / Gli / 二分脊椎 / 前面脳症 |
Research Abstract |
本研究では、脊椎動物Zic遺伝子ファミリーの形態形成における役割を、シグナル分子と関係づけながら、明らかにしていくことを目的とする。特に外胚葉のパターン化(運命決定)、神経管の背腹軸に沿った形態形成、肢芽の形態形成、椎骨の形態形成におけるZicファミリーの役割、Gliファミリーとの相互作用の解明に焦点を合わせる。本研究の中心課題となっているZicファミリーは申請者が最初に見いだし、世界に先駆けて解析を行っているヒトZIC2,ZIC3が先天奇形(heterotaxy,holoprosencephaly)の原因遺伝子であることが明らかにされたことから、これらの疾患の発症機序、対処について医学的な貢献ができるものと期待している。現在、脊椎動物の形態形成についてはBMP,Sonic hedgehog等、中心的な役割を果たすいくつかの分子が同定されている。Zicファミリーはこれらのシグナルと関係を持つ可能性が高く、研究の流れの中心になる可能性がある。今年度は、神経管形成の過程におけるZicファミリーの役割に焦点を合わせ、マウスZic2の神経管形成における役割、ニワトリおよびマウス脊髄の発生におけるZic1の役割に焦点を合わせた。そのためにZic2に変異を持つマウスを遺伝子相同組換えにより作製し、ニワトリZic1およびマウスZic1の異所性発現、機能欠損の実験を行った。これらの結果から、Zicファミリーは神経組織の中でも特に背側の領域の発生に重要な役割を持ち、その機能の一部は神経分化の進行の制御を通じて行われていることが明らかになった。
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