枯草菌蛋白質分泌系で作用するSRP様粒子のシャペロンとしての機能解析
Project/Area Number |
11153202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山根 國男 筑波大学, 生物科学系, 教授 (20013336)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | Bacillus subtilis(枯草菌) / タンパク質分泌機構 / シグナル認識粒子SRP / シャペロン / scRNA / Ffh / HBsu |
Research Abstract |
枯草菌におけるα-アミラーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼなどの有用酵素類を大量に分泌生産する経路でSRP様粒子がシャペロンとして働いていることを分子生物学的に明らかにするために、SRP様粒子の構造と機能を解析した。これまでSRPはヒトやイヌの細胞で主に研究されてきた。ヒトSRPは1分子RNA(SRP 7S RNA)と6種類の蛋白質から構成される。枯草菌におけるsmall cytoplasmic RNA(scRNA、271塩基)は、SRP 7S RNA(300塩基)の相同物質であり、二次構造上類似している。一方大腸菌においておよびSRP 7S RNAの相同物質として4.5S RNA(114塩基)が検出されているが、分子量は約1/3であり、SRP 7S RNAの一部分と構造上類似している。枯草菌のscRNAはドメインI、II、IVより構成され、ヒトSRP 7S RNA(ドメインI〜IVで構成される)に比べてドメインIIIが欠損している。ドメインIVは全ての生物に共通しており、機能的に必須のものを予想される。一方、ドメインIはヒト、枯草菌には共通であるが大腸菌4.5S RNAには含まれず、その機能が注目される。枯草菌scRNAのうち、ドメインIを欠損させると耐性胞子が形成されなくなる。ドメインIVに結合しているFfhは分泌蛋白質前駆体を認識して結合し、シャペロンとして機能していることが予想され、Ffhを加えるとSecAと前駆体蛋白質の結合が増大することを明らかにした。しかるに前駆体蛋白質はSRP中のFfhに第一段階で結合し、Ffh-前駆体蛋白質-SecAの三者複合体を形成し、SecAによって膜通過され、分泌されると予想された。
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Report
(1 results)
Research Products
(13 results)