Project/Area Number |
11153208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山本 健一 金沢大学, がん研究所, 教授 (60115285)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 弘子 金沢大学, がん研究所, 助手 (20126585)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | シグナル伝達 / 転写因子 / インヒビター / リン酸化 / 蛋白分解 / 免疫抑制剤 / ユビキチン / プロテアソーム |
Research Abstract |
免疫抑制剤FK506によるNF-κB活性化の機序を明らかにするため、そのインヒビターのIκBαの分解について解析した。その結果、その分解は、IκBαのN末部の32番目と36番目のセリン残基(Seri32/Ser-36)に依存し、従来指摘されていたプロテアソームが関与していることを確かめた。さらに、Ser-32で燐酸化されたIκBαに対する特異抗体を用いてウェスタンブロットした結果、FK506がIκBαのSer-32の緩徐な燐酸化を引き起こすことが確認された。しかし、FK506はJNKの強い活性化を引き起こすにも関わらず、FK506によるIκB Kinase(IKK-1/-2)の活性化は認められなかった。また、IL-1によるIκBαの分解では、N末部のセリン残基の燐酸化に依存したN末部の21番目と22番目のリジン残基(Lys-21/Lys-22)へのユビキチン化が必須であるが、FK506によるIκBαの分解はこのN末部のユビキチン化部位に依存しないで起こった。以上、FK506によるIκBαの分解は、従来考えられている機構とは異なり、N末部のセリン残基の燐酸化には依存するが、N末部のユビキチン化部位には依存しないプロテアソーム蛋白分解機構によって起こると考えられた。現在我々は、FK506/FKBPによって活性化される新規IKKとFK506/FKBPによって抑制されるフォスファターゼの同定を進めている。
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