転写因子Cbfa1を中心とした硬組織形成過程に関わる遺伝子群の解明
Project/Area Number |
11154217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小守 壽文 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00252677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲田 正彦 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 骨芽細胞 / 骨形成 / 軟骨細胞 / Cbfa1 / 転写因子 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
骨芽細胞分化に必須の転写因子Cbfa1の発現は骨芽細胞のみならず軟骨細胞でも認められ、軟骨細胞でも成熟とともに発現は強くなり、静止軟骨細胞、増殖軟骨細胞で弱く、肥大軟骨細胞で強く発現していた。Cbfa1ノックアウトマウスは骨芽細胞を完全に欠損するとともに軟骨細胞分化も阻害されていた。軟骨細胞は骨端から骨幹部に向かって静止軟骨細胞、増殖軟骨細胞、肥大軟骨細胞へと成熟していくが、Cbfa1ノックアウトマウスではほとんどの部位で増殖軟骨細胞で成熟が止まっていた。また、Cbfa1ノックアウトマウスの下腿、前腕の一部に限定して見られた石灰化肥大軟骨細胞に、本来発現すべきオステオポンチン、骨シアロ蛋白、コラゲナーゼ3の発現を認めなかった。このことはCbfa1がこれらの発現を直接調節し、軟骨への血管および骨芽細胞、破骨細胞の侵入に対し重要な働きを有していることを示唆している。実際in vitroにおいてCbfa1がコラゲナーゼ3を直接転写調節していることを証明した。インスリン存在下で軟骨細胞に分化成熟するATDC5細胞にCbfa1に対するアンチセンスオリゴヌクレオチドを作用させ、軟骨細胞の成熟が著明に抑制されることを示した。さらにCbfa1をニワトリの胸骨より得た軟骨細胞にレトロウィルスを用いて強制発現させ、その分化を著明に促進させることができた。すなわちCbfa1は軟骨細胞の重要な分化促進因子であることを明らかにできた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)