初期胚転写コアクティベーターUTF1のレチノイン酸レセプター補助因子としての役割
Project/Area Number |
11154223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
奥田 晶彦 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (60201993)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
折茂 彰 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (70275866)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 哺乳動物初期胚 / EC細胞 / ES細胞 / 転写補助因子 / コアクティベーター / レチノイン酸レセプター |
Research Abstract |
古くからレチノイン酸レセプター(RAR)によって自己調節されるRARβ遺伝子の発現には初期胚特異的に発現する転写補助因子が必要であることが知られている。私たちは、自分たちがクローン化した初期胚特異的転写補助因子UTF1の中にステロイドホルモンレセプターの補助因子として機能するタンパク質に共通してみられるLxxLLモチーフが2つ存在しており、かつ、それらがヒトUFT1でも保存されるという事実から、UFT1がそのタンパク質に相当するのではないかと考えこの研究に着手した。事実、この研究費を補助された平成11年度の間に、私たちはGSTプルダウン法等によりUTF1とRARが直接結合することを明らかにした。また、このUTF1のRARとの結合は、SRC-1等の他のステロイドホルモン補助因子とは違ってリガンド及びレセプターのAF2領域、いずれに対しても非依存性であることが明らかになった。また、トランスフェクションを用いた実験系により、UTF1が確かにRARβ遺伝子プロモーター上にあるRAR結合配列を介して転写を促進する性質を持つことを明らかにした。また、これらとは別の角度からの研究としてジーンターゲティングを用いた解析も行っている。すなわち、UTF1遺伝子破壊用のターゲティングベクターを構築し、それを用いて一対のUTF1遺伝子のうち、1つが欠失したF9EC細胞を樹立した。現在、高濃度のG418を用いる方法等を用いて2番目のUTF1遺伝子座の破壊を試みてる。 以上、要約すると、現在までにUTF1がRARと結合し、RARβ遺伝子プロモーターを活性化するという能力を持ったタンパク質であることを明かにすることができた。今後、UTF1遺伝子ダブルノックアウトEC細胞を樹立することにより、現在までに得ているデータの生理的意義を確定したいと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)