Project/Area Number |
11156203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
樋口 秀男 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90165093)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 1分子 / キネシン / 微小管 / ナノ計測 / ダイニン |
Research Abstract |
モーター蛋白質ダイニンの基質であるATPに蛍光物質を化学修飾し分離精製を行う新しい手法を開発し,ダイニンの1分子化学反応をとらえた.ATPのリボース基をアミノ化した分子に,3種類の蛍光物質(グリーン光を吸収しオレンジ色の蛍光を発するローダミン,Cy3,Cy3.5)を付加し,TLC版にて分離精製を行なった.この方法により,従来の精製時間を5分の1に短縮することが出来た.この蛍光物質付ATP(濃度0.1-10nM)と精子鞭毛内ダイニンを反応させて,エバネッセン光照明により1分子ATPのダイニンによる化学反応の様子をビデオにて観察した.その結果,ダイニンとの反応性の高かったのはCy3-ATPであり,これを用いてダイニン1分子がATPを加水分解する時間を求めた.その時間の頻度は指数関数的な減少を示し,時定数は約3秒であった.この様にして,ダイニンの生体内での化学反応時間が初めて計測された. 精子鞭毛ダイニン1分子の動きを解析し,既に実験が行われている輸送タンパク質のキネシン1分子の特性と比較した.実験では牛またはショウジョウバエのキネシン分子を直径1μmのポリスチレンビーズ1個当たり1分子の割合でビーズ表面に結合させる.ビーズの動きをnm・pN分解能で計測することによって間接的にキネシン分子の運動を様々な条件で追跡した.ウニ精子鞭毛ダイニン1分子の運動は,滑走させたダブレット上のダイニン1分子に1本の微小管をあてがい,微小管に付けたビーズの変位を計測した.
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Report
(1 results)
Research Products
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