DNA結合能を有するキネシン様蛋白質Kidの染色体分配における機能
Project/Area Number |
11156209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 純一郎 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (70176428)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | モータータンパク質 / 微小管結合タンパク質 / DNA結合タンパク質 / 細胞分裂 / 染色体分配 / 細胞周期 / M期 |
Research Abstract |
Kid DNA これまでの研究からKidはM期に紡錘体及び染色体に局在し、+端モーターとして染色体分配に重要な役割を果たしていると考えられる。更にKidはCdc2/CyclinB及びPlk(Polo-like kinase)によりリン酸化され得るコンセンサス配列を有しており、両キナーゼによりin vitroでリン酸化されることを明らかにした。本年度はKidのリン酸化による制御機構について、更に次のことを明らかにした。 1.放射性正リン酸により標識したM期同調細胞の抽出液中からKidを免疫沈降し、Kidが実際にin vivoでM期にリン酸化されることを明らかにした。またホスホアミノ酸分析から、セリン及びスレオニン残基がリン酸化されることを明らかにした。 2.Kidが有するCdc2/CyclinB及びPlkのコンセンサス配列(セリン427及びスレオニン463)についてそれぞれをアラニン残基に置換した変異体を作製した。野生型及びこれらの変異型Kidを発現させた細胞を放射性正リン酸標識し、リン酸化されたKidのペプチドマッピングを行うことにより、これらの残基が実際にin vivoでリン酸化されることを明らかにした。 3.これらの残基についてリン酸化Kidを特異的に認識する抗体を作製し、Kidのリン酸化がM期特異的であることを明らかにした。 4.精製Cdc2/CyclinBによりin vitroでリン酸化したKidをペプチドマッピングし、Cdc2/CyclinBがKidの427番目のセリン残基を特異的にリン酸化することを明らかにした。 以上の結果は、Kidの染色体分配能がM期においてKidの特定アミノ酸残基のリン酸化により制御されていることを強く示唆しており、今後リン酸化によるKidの局在変化や、モーター機能・DNA結合能への影響について解析を進めていく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)