アストログリア細胞AMPA受容体と神経損傷修復機構
Project/Area Number |
11157235
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
関口 正幸 国立精神・神経センター, 神経研究所・疾病研究第四部, 室長 (80260339)
|
Project Period (FY) |
1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | アストログリア / マイクログリア / グルタミン酸 / 受容体 |
Research Abstract |
アストログリア細胞におけるグルタミン酸受容体活性化と神経損傷修復機構との関係を調べた。アストログリア細胞をグルタミン酸で刺激するとATPが放出されることが知られている。ATPは例えばマイクログリアに強いカルシウム応答を引き起こし、プラスミノーゲン等の機能性タンパクの放出を促すことも知られている。プラスミノーゲンはある場合には神経修復に寄与することも報告されているので、グルタミン酸刺激→ATP放出→マイクログリア刺激→機能性タンパク放出と言う系は神経損傷修復機構に何らかの生理的意味をもつかも知れない。本研究では、まず、グルタミン酸刺激のうち、アストログリアで顕著なカルシウム応答を引き起こすのは代謝型グルタミン酸受容体であることを見い出した。次に、アストログリア/マイクログリア共培養系を用いて、アストログリアに引き起こしたカルシウム応答がマイクログリアに伝播するかどうか検討した。ある培養条件下で、t-ACPD等の代謝型グルタミン酸受容体アゴニストはアストログリアに強いカルシウム応答を引き起こし、このカルシウム応答は、アストログリア近傍に存在するマイクログリアに伝播する場合があることを観察した。このカルシウム応答はAMPA受容体の活性増強物質PEPA存在下、AMPA刺激でも引き起こされることがあった。このカルシウム応答のアストログリアからマイクログリアへの伝播は、ATP受容体の遮断薬のうちスラミンては全く影響を受けなかったが、極めて高濃度のPPADS(250μM)では不完全ながら抑制された。PPADSはP2x受容体に特異性が高いことが示されているので、P2xの関与が考えられるが、PPADSが完全には効かないので、他の受容体の関与も考えられる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)