神経細胞死に伴うニューロトロフィンの動態と機能修復に関する研究
Project/Area Number |
11157237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center |
Principal Investigator |
仙波 りつ子 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 室長 (80100163)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 脳由来神経栄養因子 / カルシウムチャネル / AMPA / NMDA / ペンチレンテトラゾール / ピクロトキシン / リンダン |
Research Abstract |
本年度は種々の痙攣誘発物質をラット腹腔内に投与し、脳由来神経栄養因子(BDNF)の脳における動態とその合成機構について調べ、以下の4点を明らかにした。 (1)グルタメートアゴニストにより痙攣を誘発した場合、AMPAおよびカイニン酸投与によるBDNFの増加が海馬と嗅内皮質で観察されたが、NMDA投与による変化はみられなかった。 (2)GABAアンタゴニストにより痙攣を誘発した場合、ピクロトキシン、ペンチレンテトラゾール、リンダン投与によるBDNFの増加が嗅内皮質で観察されたが、海馬のBDNFは発作が激しい時にのみ上昇した。 (3)L-タイプ電位依存性カルシウムチャネルの活性化剤であるBay-K8644投与により痙攣を誘発した場合、大脳皮質と嗅内皮質でBDNFの増加が観察された。 (4)Bay-K8644投与は、カルシウムチャネルの局在する細胞でBDNFを増加させたが、カイニン酸によるBDNFの増加は、受容体の存在する後シナプスの細胞ではなく、前シナプスの細胞でみられた。また、Bay-K8644投与は、CREBのリン酸化によりBDNF合成を活性化させたが、グルタメートアゴニストやGABAアンタゴニストは、CREBのリン酸化を介しない機構で、BDNF合成を活性化させることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)