シア・ストレス応答性cDNAの包括的単離と動脈硬化における役割の解明
Project/Area Number |
11158213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野島 博 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (30156195)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉末 元 協和発酵, 東京研究所, 研究員
鍋島 健太郎 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (60294120)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 動脈硬化 / 血管内皮細胞 / サブトラクション / HUVEC / shear stress / cDNAライブラリー |
Research Abstract |
我々は、動脈硬化の初期病変の形成に関与する因子を取得し、動脈硬化治療薬開発のための新規標的を見出す目的で、ヒト培養血管内皮細胞においてturbulent shear stressにより発現が上昇する遺伝子の包括的クローニングをサブトラクション法を用いて行った。内皮細胞にshear stressを負荷する系として、マイクロキャリア/スピナーフラスコの系を用いた。すなわち、マイクロキャリアビーズにヒトさい帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)を接着させ、スピナーフラスコで撹拌培養することで細胞にshear stressを負荷した。負荷細胞由来のcDNAライブラリーを作製し、非負荷細胞由来のmRNAをドライバーとしてサブトラクションによる差分化を行った。差分化ライブラリー中、0.4kb以上のインサートを有する独立クローンをランダムに560個選抜してノーザン解析を行ったところ、107クローンについてshear stress負荷による顕著な発現上昇が観察された。得られた全ての発現変動クローンについてシングルパスシーケンスを行ったところ、88種類に分類された。うち、60種類が既知遺伝子(機能未知の遺伝子も含む)であり、その中には既にshear stressによる発現変動が報告されている遺伝子(ex.Endothelin-1、MCP-1、HB-EGF)、およびshear stressによる発現変動は報告されていないが動脈硬化との関連性が報告されている遺伝子(ex.LDL receptor、IL-8、connective tissue growth factor)が存在していた。この結果は目的の動脈硬化発症に関与する遺伝子の濃縮に成功したことを意味する。また、88種類のうち28種類は、ESTデータベース、ゲノムデータベース中の配列とのみ一致する新規遺伝子であった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)