低分子量G蛋白質とその標的蛋白質による血管構築の分子機構
Project/Area Number |
11158215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
貝淵 弘三 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (00169377)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 睦紀 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (90304170)
門田 裕志 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (10294282)
稲垣 直之 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (20223216)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 低分子量G蛋白質 / Rho / Rho-kinase / Rac / Cdc42 / IQGAP1 |
Research Abstract |
血管の構築は、動脈硬化に基づく虚血性心疾患などの様々な疾患に深く関与している。しかし、血管が構築される分子メカニズムは依然として不明である。一方、我々は低分子量GTP結合蛋白質のRhoファミリーのうち、Rhoの標的蛋白質としてセリン・スレオニンキナーゼであるPKN、Rho-kinase、myosin phosphataseの制御サブユニットであるMBS(myosin-binding subunit)を見出した。我々は、Rho-kinaseがMBSをリン酸化してmyosin phosphataseの活性を抑制するとともに、myosin light chainそのものも直接リン酸化することを見出した。Rho-kinaseは、この二つのpathwayによりmyosin light chainのリン酸化レベルを上昇させ、その結果myosin ATPase活性を上昇させることを見出した。また、Rho-kinaseの新たな基質として細胞膜裏打ち骨格蛋白質のひとつであるadducinを見出した。Rho-kinaseによるadducinのリン酸化が細胞運動、細胞遊走に深く関わっていることを明らかにした。一方、Cdc42、Racの標的蛋白質としてIQGAP1を同定し、IQGAP1が細胞間接着部位に特異的に濃縮することを見出した。さらに、IQGAP1がβ-cateninと直接結合し、cadherin・catenin複合体からα-cateninを解離させることによりcadherinを介する細胞間接着をネガティブに制御することを明らかにした。また、活性型Cdc42とRacは、IQGAP1のβ-cateninへの結合を阻害することにより、IQGAP1の機能を阻害し、細胞間接着をポジティブに制御することも明らかにした。また、血管内皮細胞においても、IQGAP1は細胞間接着部位に濃縮されていることを見出した。 血管の構築には、血管内皮細胞などの細胞骨格系の再構築や細胞運動、細胞遊走、細胞間接着による極性形成が必須である。本年度の、我々のこれらの成果は血管構築の分子メカニズムを理解する上で、極めて重要である。したがって、本年度の研究計画はほぼ達成することができたと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)