ヒトプレB細胞分化におけるコア2GlcNac転移酵素遺伝子の転写制御機構の解明
Project/Area Number |
11159211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
中村 充 自治医科大学, 医学部, 講師 (20198237)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 細胞接着分子 / シアリルルイス-X / E-セレクチン / 糖転移酵素 / 転写因子 / GATA3 / Sp gene family |
Research Abstract |
プレB細胞表面にはシアリルルイス-X(sLeX)糖鎖抗原が存在し、血管内皮細胞へのE-セレクチン依存性細胞接着に関与している。sLeX発現は糖転移酵素を通して糖鎖遺伝子の間接支配を受けるが、プレB細胞の場合、表面sLeX発現レベル調節の律速酵素は末端のフコース転移酵素FucT-VIIではなく、コア構造を作るコア2GlcNAc転移酵素(C2GnT)である。さらにsLeX糖鎖構造は分子量150kDaの特定糖蛋白質(gp150)上のO-グリコシド糖鎖末端に好んで生合成される。本研究で、我々はさらに次のことを明らかにした。 1.C2GnTにょるsLeX発現レベル調節は、扁桃由来のB細胞活性化においても示された。 2.プレB細胞分化におけるC2GnT転写調飾には、Spl family、GATA、NF-IL6などの転写因子群、とりわけSp2とGATA3が関与していることが示唆された。すなわち、 (i)C2GnTのダウンレギュレーションに先だって、Sp2発現が一過性に増加する。さらにそのあとGATA3発現がアップレギュレーションする。 (ii)ルシフェラーゼリポーター遺伝子を使った実験から、C2GnT遺伝子上流の転写調節領域に存在する、三つのTATAボックスのうち、転写開始点に一番近い-182のTATAを含む部分欠失ミュータントが、最も高い一過性転写活性を示した。 (iii)TATA(-182)の近傍に存在する、Sp gene familyまたはGATA結合コンセンサス部位に、人工的変異を挿入することによって、一過性転写活性が1O倍以上になる。 (iv)ゲルシフトアッセイでSp gene family及びGATA3の結合が示されている。これらからSpl gene family及びGATA3が負の調節因子となっていることが判明した。 以上の結果は欧文誌に発表済みないし発表予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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